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ニャンピース7
敵さんの間を掻い潜りガレーに取り付いたエリファス。
こざるの孤軍奮闘で船の奪取に成功するが・・・。
逆にこちらも奪取されていた!?
どうしたえろふ!お姉ちゃんの運命は!?ぷにこは・・・おいといて。
サーフィーって誰よ!

もう本家どうでもいいんじゃねえかってくらい置いてかれているこの世界もどうする・・・!

ニャンピース!





『小娘は預かった。大事な女なんだろう?』
 電々虫からサーフィーとやらの声が続く。
「お・・お姉ちゃ・・・っ」
 エリファスは愕然としながら電々虫をこざるに投げ、甲板から自船を見た。
 しかし甲板にはALFの姿しか見えない。
 ALFがこちらを見て甲板の下を指差している。
 アリアドネを人質にして船室に立て篭もりという事か。
 こざるの方へ行き、電々虫を受け取る。
「おい・・・無事なんだろうな」
 エリファスが普段出すことの無い低い声で問う。
 基本的にそこまで怒りをあらわにする性格ではないが話が別だ。
『ぶ・・無事お・・・早く助けるんお・・・』
『聴いたか、おびえてやがるぜ・・・たいそうな鎧まで付けさせて』
 エリファスはきょとんとした。
 聴いていたこざるも目を丸くした。
 声の主はぷにこであった。
 鎧を脱げぬまま居た所に忍び込まれて捕らえられたのだろう。
 アリアドネは船室で隠れたまま見つかっては居ない。
 エリファスは電々虫を持ったまま、また自船を見た。
 すぅっと息を吸った。
「えろふ、お姉ちゃん死守!」
 それだけ叫ぶとくるっと背を向けた。
「野郎ども、白兵戦の用意だ!」
 元海賊達に指示を出した。
 海賊達は動けなかった。
 状況を理解していないのだ、無理もない。
 それはこざるも一緒であった。
 そしてサーフィーも。
『おいおいおい、この女がどうなっても良いのか!』
『ちょっと、えるどういうこと!』
 非難の声が電々虫から次々と届く。
「ぷにこ、どんな理由があろうとブリテンでしかも私掠の取引には応じられん」
 諭すように落ち着いた声で言った。
『た・・・確かに・・・』
「納得してくれたか、お前の犠牲は無駄にはしない!」
 エリファスは泣く真似をしてから背筋を伸ばした。
 もう一度、海賊たちに号令をかける。
「目標、あのちっこいキャラベル!」
 もはや戦いに・・・話にもならない。
 そもそもサーフィーは人質が居て身動きが取れない。
『あ、赤ね・・・エリファスさん、お話をしませんか』
 明らかに態度が変わった声になる。
 エリファスはもはや聴いておらず、ガレーはエリファスの船に向けて進む。
『え、エリファスさーん・・・』
 サーフィーのおびえきった声。
『ちくしょう!本当にこいつを殺してやる!』
「ぷにこ、狸」
 エリファスは電々虫に一言。
『と思ったら居ねえ!どこに行きやがった!』
 バタバタと電々虫から音が聞こえる。
 ぷにこの姿がサーフィの前から消えた。鎧を残して。
 船同士がゆっくりと接舷する。
 エリファスはこざるをガレーに残し元海賊数人と船倉への出入り口を取り囲んだ。
 下を見下ろすが鎧のみでサーフィーの姿がない。
 電々虫の着信。
『赤猫ぉ・・・大逆転だ・・・』
 サーフィーが息を切らしつつ話している。
 エリファスはハっとして船倉へ降りた。
 船室の扉が開いている。絶望的であった。
 アリアドネを人質に取られると、確かに大逆転である。
「新たな人質みーつけた」
 チェストに腰掛けているサーフィーが余裕の表情でエリファスを迎えた。
 エリファスはサーフィーがチェストを開ける前に殺そうと銃を構える。
 だがチェストには鍵が掛かっていない。一撃で致命傷を負わせるしかない。
 そこで初めてサーフィーの姿を改めて見直した。
 女海賊。
 確かに男にしては高い声だったなと思考したが、今はそんな場合ではない。
「にゃんこ、誰その女の子は」
 アリアドネの声が後ろからしてエリファスは思わず視線を向けてしまった。
 サーフィーがチェストをこじ開け剣を中に向けて構えた。
「むしろ・・・その中身が誰だよ・・・」
 エリファスはかなり混乱をしている。
 アリアドネは自分の後ろに居た。
 しかし確かに箱の中に人の気配がある。
 何がなんだか分からなくなった時、
「え・・エリファスさん・・・やっぱり交渉しませんか」
 サーフィーの顔がひきつっている。
 動物でも入っていたか?と思ったが気配が違うと思い直した。
 さらに思案をしているとチェストの中から剣が伸びた。
 サーフィーはひぃっと悲鳴を上げると剣を床に落とした。
 ゆっくりと箱から出てくる人影。
 エリファスは銃を構えなおした。
「えーるぅー」
 そして声を聴いて銃を床に落とした。
 姿を現したのはポルトガルの誇る大提督ホワイトペイン。
「相変わらず詰めが甘いなぁ、てかどーしてお前が斬りこむの、お前が砲撃で支援・・・」
 姿を現すなり言葉がどんどん飛んでくる。
 ぽかーんとそれを聴いているエリファスとサーフィー。
 エリファスは電々虫を口に当てた。
「えろふ、こざる、逃げろ・・・撤収!殺されるぞ!」

続く。
by eliphas_s | 2013-06-15 17:12 | 脳内連続小説
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