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ニャンピース9
まさかの大提督登場のピンチを潜り抜け、ブリテン海賊を掃討する事に。
目指すは敵旗艦の大型ガレー!

さっさと終わらせたいのに大風呂敷広げちゃってこの話終われんの!?




「縄に縛られてエロいな、サーフィー」
 エリファスはマストに括りつけたサーフィをからかっていた。
「これでも一応貴族なんだ、丁寧な扱いをして頂こうか」
 サーフィーは毅然とした態度を見せたいようだが、怯えた目は隠せなかった。
 ブリテンでは他国船への海賊行為は上納金を払うことによって国益行為とされる。
 武力と財力を併せ持つ事になるので多少なりとも影響力をもつ海賊もいる。
「こ……小物のくせに私掠なの……?上納金払ったらすっからかんだろそれ」
「ふん、あんたのような下っ端には私の情報が伝わってないようね」
 プライドをくすぐられたのか睨みがちに返す。
「お前なぁ、国交無いブリテン捕虜なんぞどんな扱いでも出来るんだぞ」
 サーフィーの胸部に剣を突きつける。
「殺そうってのかい、早くしな!」
 明らかにごめんなさいと言う顔をしてサーフィーは目を伏せる。
「いやえっちぃ事をする」
 サーフィーが伏せていた目をこちらに向け、意味が分からないという顔をした。
 それと同時にエリファスの頭にコップが飛んできた。
 飛んできた方に目を向けると、言うまでもなく怒った顔の大提督。
「えるさん、そろそろ砲撃準備してください」
 ALFが呆れた顔をし、苦笑する。
 こざるが嬉しそうに囃し立てているのでコップをそちらに命中させ、エリファスは砲の調整を始めた。
 敵旗艦は配下の護衛艦とエスパーニャの艦とでその場に円を描いていた。
 ぐるぐる回る船舶。ちょっとした渦巻きでも出来そうな程の応酬。
 風上と敵の防備の薄い場所を狙う為に、お互いが位置取りの駆け引きをしているのだ。
 そこに外側から介入する。
 並みの艦艇では介入出来ない程の動きを各々がしている。
 ホワイトペインとALFが戦場を、戦域を把握する為にめまぐるしく動く。
「える、あっちのあれ」
 ホワイトペインは曖昧な支持を出す。
 これは護衛艦を足止めしろと言っている。
 二人が古い仲なので言うまでもなくわかる……のではない。
 全く無いわけではないが、戦場と古い仲の者なら当たり前に理解しなくてはならない。
 全ての指示をもらって動く者が提督になどなれるはずもなく、船長にすら成れないだろう。
「ほいほーい、左舷8番まで、角度修正なしでそのまま撃て」
 砲手達に支持を与えると自分は5番目の砲に向かう。
 9番目~16番目の砲を少し位置修正させた。
 砲撃音と共に、船体が揺れる。
 5発が敵護衛艦の前側に当たり、敵船の速度が鈍る。
 こちらの船体が落ち着くと同時に9番目以降の砲を発射する。
 敵船は大揺れし、動きがほとんど止まった。
 すかさず、エスパーニャの友軍がその船を撃ち果たす。
 あとはもう敵旗艦を取り囲むだけである。
 各戦場も大勢は決まった様子で逃げ出す海賊も現れ始めた。

「これ以上はもう良いだろう、我々は本国に引き上げる」
 海上をぐるっと見渡したホワイトペインは甲板に向かって声を張った。
「救命ボートを降ろせ!」
 続けて命じた。
「えーっと、そういう事?」
 エリファスはホワイトペインに問いかける。
 ALFも頭では理解しているが顔を向ける。
「急ぐからね」
「急ぐよね」
「急ぎますよね」
 結局はそれぞれが確認しあっただけだ。
 エリファスはやれやれと、救命ボートを元海賊に降ろさせた。
 ALF達を乗り込ませてから、ホワイトペインに声を掛けた。
「大丈夫なの」
「大丈夫、一応浮き輪あげるから!」
 ホワイトペインが浮き輪を放り投げる。
「そっちじゃねえ」
 エリファスが苦笑しながら浮き輪を受け取る。
「あぁ、敵さんマーデラ沖で一旦停止しているようだ、この海賊待ってんだろ?」
「逆に壊滅されて挟撃のピンチだもんなぁ、撤退すっかなぁ?」
「さー脳みそが筋肉な方たちだから、まだ俺の出番はある」
「んじゃ、そういう事でまた行って来るわぁ」
 エリファスが帽子を脱いで振り、後ろを向く。
「おー、もうしくじるんじゃねえぞ」
 エリファスはその言葉を肩で返事をして救命ボートに乗った。
 即座に動き出すガレー。
 波を受けて救命ボートが揺れる。
 がっしりとALFとエリファスにしがみつくぷにこ。
 当たり前のように落ちるこざる。
 それを笑いながら引き上げるALFが言った。
「アドさん、なんでまた乗ってるんですか」
『あ』
 ALF以外の全員の声が重なった。

続く。
by eliphas_s | 2013-06-30 19:43 | 脳内連続小説
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