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ニャンピース1
富・名声・力
この世の全てを手に入れた男、海賊王ゴールド・ロジャー。
彼の死に際に放った一言は、人々を海へ駆り立てた。

「俺の財宝か?欲しけりゃくれてやる。
探せ!この世の全てをそこに置いてきた!」

男たちは「偉大なる航路(グランドライン)」を目指し夢を追い続ける!

宇宙世紀ダブルオ・・・・


 雲まだらな青空に昇りつつある太陽。
 その光を受けて水面がまるで輝く絨毯となっていた。
 ある者は未開の地の発見に、ある者は財宝を探し、ある者は新しい交易品を求め・・・
二度と戻れぬかもしれぬ海賊達のうごめく場所へ未来を夢みて船を出した者たち。
 その様々な思いを抱いた者達を乗せ、リスボンの港から出航した船が各々の航路
へ散って行く。
 その船の中の一つに彼らは居た。
「と、とりあえずアドさんを降ろしに戻ります?」
 ALFがエリファスの方に困り顔を向けた。
 エリファスは船首の先の海を見つめたまま、
「いーや、このまま行く」
 ためらわずに言った。



「お姉ちゃんは暇じゃないのですよ」
 アリアドネは抗議の声を上げる。
 が、久しぶりの航海を思ってかその表情は柔らかい。
 エリファスもその辺を察しての判断のようだ。
「アドさんに何かあったら白さんが怖いなぁ」
 白さんとはALFのホワイトペインを呼ぶ名前である。
 エリファスはホワイトペインの姿を想像して身震いをしたが、
「何かあっちゃ困るし、俺が何も起こらせねえ」
「んですねぃ」
「んで『グランドライン』ってどこから入るんだ」
 急なこざるの発言に全員がこざるの方を向く。
 アリアドネとエリファスは厭きれた表情を浮かべる。
「ほんっとお前は何にもしらねえな」
 エリファスはやれやれっとこざるから背を向ける。
 ALFはエリファスに苦笑を送って、
「まぁまぁ、こざるさん『グランドライン』が何かはご存知ですよね」
「あんまりよく知らない」
 こざるは頬をぽりぽりかく。
 アリアドネがため息をつく。
「簡単に言えばレッドラインの中心の町から世界を一周する危険な航路の事」
「ほえー」
「こいつまだわかってねえな」
「まぁ我々が知っていればいいのですけどねぃ」
 こざるは苦笑する三人からぷにこに顔を向け、
「あそこにもわかってない奴がいるもん」
 仲間を探したとばかりに微笑む。
「何をいうとる、ぷにたんはわかっとるお。グランドラインってのはレ」
「レッドラインの中心の町から世界を一周する危険な航路の事」
 エリファスはぷにこの言葉を先に言った。
「お前今聞いたまんまの事言おうとしたろ」
 エリファスが突っ込むと一同が笑う。
「ぎぎぎ」
「まぁ普通に生きていたら一生入る事のない航路ですけどね」
 ALFがフォローを入れる。
「そうお、ぷにたん危ない航路はとらんのだお」
「普通に生きてても常識だろ・・・」
「まぁ、それはそうとえるさん、そのグランドラインまでの航路をどうします?」
 普段から口喧嘩の耐えない二人のフォローまで慣れているALFであった。
 エリファスは腕を組んでしばし考えている。
「イベントの終わった町や航路を通ってもな・・・」
 甲板をうろうろしながらつぶやく。
 ALFはそれを聞き漏らす事なく、
「えるさん・・・普段すさまじくロールプレイヤーなのに急に素になりますよね・・・」
「ばっか現実をもっての仮想現実の楽しさだ」
「ええっと、えるさん悩みすぎて脱線気味ですお」
「もう寄港だけでローグタウン目指せばよくね・・?」
 えるははっと思いついたようにALFに言った。
「ほんっと適当だおね」
 ぷにこが爆笑する。
 ALFが苦笑しつつ頭をポリポリかき、
「えるさん、そもそもここ麦わら一味の居たイーストブルーじゃない」

続くよ!
by eliphas_s | 2007-06-04 00:53 | 脳内連続小説
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